(旅のノウハウ集)




5.現地旅行編
いよいよ自由の身になって、これから見知らぬ土地の探訪が始まります。わくわくどきどきの瞬間です。慌てず落ち着いて行動しましょう。  

<まずやるべきこと>

・時間の調整
自分の時計を現地時間に合わせることを忘れないようにしましょう。到着寸前には、機内放送で現地時間の案内があるので、これを聞いて合わせるとよいでしょう。空港ロビーなどの時計で、再度間違いないか確認しておきましょう。これが間違っていると、飛行機、列車、バス、船舶などの乗り物の出発時刻や人との待ち合わせが問題になってきます。もし時間調整が遅れていたら、出発に間に合わなくなります。十分気をつけましょう。


また、米国では国土が広いため複数の時間帯あるので要注意です。そしてまた、中国・新疆地区などでは中国統一時間と現地の新疆時間とが多少異なっています。この場合、現地交通機関がどちらの時間を採用しているのかを確認する必要があります。


さらに欧米などでは、夏時間(一般に4月〜10月の間)に変わる季節があるので、これも要注意です。特に、変わり目の日に当たる場合は注意が必要です。


そしてまた、複数国を連続して周遊する場合は、常に時間調整に気をつかうことが必要です。

<私の例>
タクシーとの待ち合わせ時間で、1時間の時差調整を忘れたために利用できなくなり、失敗しました。



・リコンファーム
この手続きは出発の3日前までに行うことになっています。これを怠るとダブルブッキングなどトラブルのもとになりかねないので、確実に行いましょう。帰路の航空券のリコンファーム(再確認)は到着空港で行うのが便利で、後で電話で行うより対面でできるので外国語が苦手な場合はこれが容易です。


そこで、出発ロビーへ移動し、エアーラインのカウンターへ出向いてリコンファームを申し出ます。近年はリコンファーム不要の航空会社が多くなりましたが、必要な場合は忘れずにこの手続きを行いましょう。この際に、宿泊先などを告げておくと、フライトの変更などがあった場合には連絡してもらえるので便利です。これができない場合は、ホテルなどから電話で連絡するしかありません。その際は、現地の航空会社の電話番号を事前にメモしておくと便利です。

両 替
その国の通貨に両替します。空路の場合は空港で、鉄道の場合は到着駅で、船舶の場合は到着ターミナルで、それぞれ両替所を探して交換します。すでに述べたように、ここでは小額を両替し、ほとんどの支払いはクレジットカードを多用しましょう。もし、鉄道駅内に両替所がない場合は係員や案内所に尋ねて最寄りの両替所を探しましょう。近くにホテルがあれば、そこで頼んでみましょう。

Information(案内所)の利用
両替が終わると、空港、駅、船着場の案内所を探して、ここでいろいろな情報を得るようにしましょう。西ヨーロッパ諸国では案内所が完備され、しかも便利なところに設置されているので利用価値大です。案内所のマークとして○の中に“”が入ったマークが共通的に使われています。案内表示でこのマークを探して、その方向へ行ってみましょう。ここでは次のように利用します。

*ホテルの紹介
  自分の希望条件を言って紹介してもらいます。小額の手数料を取られる場合が
  あります。
*シティマップ(市街地図)、地下鉄路線、バス・トラムの路線をもらう。(無料)
*観光案内パンフをもらう。
*イベント情報(コンサート、オペラ、観劇など)を尋ねる。
*行き方を尋ねたり、そこまでのタクシー料金の相場などを尋ねる。
*その他、街についての不明の点を尋ねる。

(注)案内所は土曜日は午前の半日だったり、日曜・祝日は休業だったりするので
   注意しましょう。

<私の例>
次の都市に移動する場合は案内所の休日のことを考え、可能なかぎり週末に当たらないように日程を組みました。


・ホテル探し 
出発前に予約してあったり、案内所で紹介してもらえれば問題ありません。ところが現地飛び込みで宿を探す場合、案内所が休みだったり、なかったりした場合は自分で探すしか方法はありません。この場合は、次の要領で探します。

*ガイドブックのホテル配置図などで安ホテルが集中している地域を事前に把握し
  ておく。そして、この地域を目当てに探索を始めます。

この見当がつかない場合は
*空路の場合、まず中心部へ出てから探す。
*鉄道の場合、駅頭に立ってホテルがありそうな方向へ行ってみる。
*駅などに設置されているホテル案内パネルを利用する。
*空港や駅の係員に尋ねたり、通行人に尋ねたりする。
*ホテルのデータを用意し、公衆電話をかけて探す。

以上の方法で、なんとか探し出せるはずです。あきらめずに果敢に挑戦しましょう。

<私の例>
現地飛び込みでのホテル探しでは、その半数ぐらいが案内所の紹介を受け、他は自分の足で探し回った。鉄道の場合が多かったので、駅付近を中心に探索した。通行人に尋ねて教えてもらったり、公衆電話からホテルにかけまくったり、また駅頭の案内パネルを利用したこともある。

・ホテル探しで泣かされたケース(それぞれの旅行記をご覧ください)
 →ノルウェー・オスロ編
 →ニューヨーク編
 →ワシントン編

 

<市内への移動>
・空港からの移動
空港からはエアーポートバス、シャトルバス、リムジンバス、普通の路線バス、それに鉄道など様々な交通機関がその都市に応じて走っています。ですから、訪問地の交通手段を事前に調べておくか、それができなければ空港案内所で尋ねたり、通行人に尋ねたりして状況を把握します。それが分かればチケットをどこで買うかを尋ねて利用します。


オーストラリアやニュージーランドでは、エアポートバスが目的のホテルまで送迎してくれるのでこれを利用するのが便利です。


こうした公共交通機関のない深夜の時間帯であれば、割高になりますがタクシーを利用するしか方法はありません。この場合、危険を伴うことがあるので十分な注意が必要です。場合によっては、夜明けまで空港で過ごすのがいいかもしれません。


・鉄道駅からの移動
鉄道の場合、ほとんどがその街の中央駅で降りることになるので、移動は割りと楽です。路面電車、地下鉄、路線バス、タクシーなど様々な交通機関があるので、分かりやすくて目的地に便利な安い乗り物を利用します。タクシーを利用するにしても、それほど遠い距離にはならないから安い料金で行けます。


・船着場からの移動
一般に空港よりは近距離にあることが多いので、さほど問題ありません。しかし、至便な場所にないから交通機関も限られます。ここではバス、タクシーが主となります。


<ホテルレセプションでの応対>
・飛び込みで探す場合
予約なしに適当なホテルを探して見つけた場合は、フロントで次の応答になります。

例1:「こんにちは(こんばんは)。今夜、シャワー付きシングルルーム(ツインルー
    ム)ありますか?」

  2:「2泊したいのですが、シャワー付きシングルルーム(ツインルーム)あります
    か?」 

  3:「朝食付きで1泊幾らでしょうか?」 

  4:「3泊したいのですが、ディスカウントしてもらえますか?」

*料金の交渉
  2泊以上の場合は、料金の割引交渉をしてみましょう。不可でもともと、うまく行
  けば割引してもらえる場合があります。

*部屋のチェック
  OKということになれば、部屋を見せてもらいます。お湯の出具合やベッド、窓
  外の景色などをチェックします。確認して気に入ればチェックイン、ノーなら他を
  探します。

*チェックイン
  国内の場合と同様に、カードに国籍、住所、氏名などを記入し、キーをもらいま
  す。

*デポジットとしてクレジットカードの提示を求められる場合があるので、カードの
  持参は必須です。


・予約している場合
次の応答になります。

例1:「こんにちは。予約している○○ですが・・・。」

そしてチェックインとなります。もし、何かの手違いで名前が見当たらない場合は、そこで改めて交渉します。そこが満室の場合は、他を紹介してもらいましょう。


<観光の手配>
チェックイン手続きが終わると、その場で現地観光のことについて尋ねます。まずはフロント付近にある観光パンフ置き場をチェックし、現地ツアーやイベント関係のパンフを何種類かピックアップして調べます。その場で決められるものは、即座に申し込みます。あとは部屋に持ち帰って、ゆっくり調べます。街によっては、観光用の厚いウィークリーパンフが用意されている場合もあるので、これも利用しましょう。また、市内地図を忘れないようにもらいましょう。


大きなホテルでは専用の観光案内デスクがあって、ここで各種の観光ツアーを案内受け付けている場合があります。


現地ツアーは、ホテルまでの送迎がある場合と、各自で出発点まで出向く場合があります。そのどちらかをよく確認し、間違わないようにしましょう。

<私の例>
ほとんどの場合、観光パンフで調べ、好みの現地ツアーを利用して観光しました。午前に到着して午後の半日ツアーに参加したりしました。



<自分で観光する場合>
現地ツアーがなかったり、ツアーがあってもそれに参加しない場合は自分で観光して回ることになります。徒歩の圏内で周れる街であれば、これにかぎるでしょう。徒歩が無理な場合は、バス、地下鉄、路面電車、タクシーなどを利用して周ります。物価が安い国では、タクシーをチャーターするのも効果的です。


自分で周る場合には、ガイドブックや地図、路線図などが欠かせません。事前にガイドブックのコピーなどを準備しておきましょう。また、フロントで主要な観光ポイントを尋ねたり、地図にマークをつけてもらいましょう。

<私の例>
モロッコでは現地ツアーがなく、タクシーが安いのでこれをチャーターしながら観光しました。また、路面電車、バス、貸し自転車などを利用して周ったり、すべて徒歩で周ったりしたケースが多数にのぼります。


*○○カードの利用
都市によっては、観光旅行者向けにパックになったカードを売り出しています。例えばヘルシンキカード、エストニアカード、ブダペストカードなど。この種のカードは市内の地下鉄、路面電車、バス、船舶などは乗り放題、市内遊覧バスの無料、指定の美術館、博物館などの入場無料、指定されたレストラン、ショップなどの割引などがセットになったものです。いちいちチケットを買ったりする手間が省けて便利です。でも、フルに活用しないともとが取れないことにもなりかねないので、注意が必要です。これには1日券〜複数日件があるので、自分の滞在日数に応じて選びましょう。


*回数券や1日乗車券などの活用
地下鉄、バス、路面電車のチケットを購入する場合、どれくらいの頻度で利用するかを考えて、1回券だけを買うのか、あるいは回数券や1日乗車券を買うのかを検討しましょう。ヨーロッパの街では地下鉄、バス、路面電車などと共通のチケットになっている場合が多いので便利です。


例えば、
・パリのメトロの場合・・・お得な10枚綴りのカルネがる。
・ニューヨークのメトロの場合・・近年、メトロカードが導入され便利です。
 ⇒ メトロカード


*刻印・パンチ入れを忘れない
ヨーロッパ諸国では鉄道駅や地下鉄などでは日本のように改札口はなく、ホームへ自由に出入りして乗降します。この場合、乗車に際してはホーム手前に設置されている刻印やパンチのマシンでチケットの刻印をする必要があります。もし、これを怠ったり忘れたりして、車内検札で発覚すると多額の罰金が課されるので注意が必要です。


バスや路面電車の場合は車内に刻印機があるので、これで刻印します。これも忘れないように注意しましょう。専門の検札官が巡回乗車しているので発見されるとこれも罰金です。


*鉄道チケットの買い方
国内を鉄道で周ったりする場合は、割安な回数券があれば個別買いと比較しながらこれを利用しましょう。チケットは窓口に並んで購入することになります。これは旅行社でも可能な場合があります。この場合、目的地の駅名、列車名、時間、等級などをメモ用紙に書いて係に見せるのが確実です。特に、国際列車や寝台車などは間違いが起こりやすいので、以下の要領でメモし、係に見せると確実です。

メモする要点は次のとおりです。
・乗車の日付
・列車番号
・発時間と発駅、目的地駅
・チケットの枚数
・等級
・禁煙席や窓側などの指定


*シニア料金の活用
鉄道チケット、ロープウェー、美術館・博物館などの入場料金で、60歳以上であれば割引料金が利用できる場合があります。窓口に表示されている場合もありますが、尋ねたりして抜け目なく利用しましょう。

<私の例>
アメリカのアムトラック(鉄道)、モンブラン登山のロープウェー、ヴェルサイユ宮殿、エルミタージュ美術館など、各地で利用しました。



*列車や地下鉄のドアの開閉
列車や地下鉄のドアは自動で開かない場合があります。ドア横のボタンを押したり、ハンドルを回して開けたりする場合があります。乗降客がいる場合は一緒について乗降すればいいのですが、自分一人の時は立ち往生して乗降できなくなります。慌てないですむように、乗降の様子を確認しておきましょう。


*ユーレイルパスで乗車する場合
1等車両はコンパートメントになっている場合が多いのですが、パスがあれば空き席に自由に座れます。ただし、予約席になっている場合があるので、入口横の座席表示板を確認してから座りましょう。予約者が乗車してくるまでは自由に座れます。


*観劇、コンサートなどのチケット手配
現地で手配する場合は、コンセルジュがいるホテルならコンセルジュに、いなければフロントマンに頼んで手配してもらいます。ただし、チップまたは手数料が必要です。依頼できない時は販売窓口を尋ねて自分で出向き、購入します。都市によっては道路上でチケットを販売しているケースもあります。(例:ブダペスト、プラハなど)


現在では主要な劇場のチケットについては、インターネットによるオンライン購入や予約ができるようになっており、出発前に手配ができます。

<私の例>
チケットの入手場所
・ロンドン・ミュージカル(ホテルフロント)
・モスクワ・ボリショイ劇場バレー(旅行社)
・エルミタージュ・バレー(ホテル観光デスク)
・ウィーン・国立オペラ劇場(劇場窓口)
・ウィーン・コンサート(ホテルフロント)
・ベルリンフィル(街のチケット販売所)
・リスボン・ファド(ホテルフロント)
・ブダペスト・コンサート(ホテルフロント)
・チェコ・コンサート(ホテルフロント)
・ワルシャワ・バレー(ホテル観光デスク)
・ソフィア・オペラ(劇場窓口)
・リガ・バレー(劇場窓口)
・エストニア・コンサート(劇場窓口)



・服装
一流の有名なオペラ劇場やコンサートホールでは正装(男性はスーツにネクタイ・女性はドレス)するのがマナーです。また、伝統のあるカジノでは、それなりの服装や持ち物の制限あります。特に気をつける必要があるのはイスラム寺院で、女性は肌を隠すしきたりになっています。長袖シャツ、スカーフなどで身を隠しましょう。また、バリ島などの寺院でもなるべく身を隠すようにします。

<私の例>
ワイシャツとネクタイを用意して行き、着用しました。



*食 事
ホテルは朝食付きがほとんどだから、問題は昼食と夕食の手配です。昼は軽くサンドイッチとミルクなどの軽食ですませ、夜は腹応えのいいものを取るようにすると安上がりです。レストランは高くつく上、チップまで必要になります。それを避けるためにはセルフサービスのカフェテリアや一般食堂を探します。カフェテリアは駅構内によくあります。

・一流レストランでは正装(男性はスーツにネクタイ・女性はドレス)が要求される場合があります。門前払いされないように準備が必要です。

・注文の仕方
メニュ−を見てもチンプンカンプンの場合があります。その時は、「どの料理がお勧めですか?」と尋ねてみましょう。適当なアドバイスがもらえます。また、他の客が取っている料理を指して同じ料理を注文したりします。

・名物料理
その地の名物料理があれば、折角の機会ですから注文してみましょう。


<私の例>
スーパーや食品店、テイクアウトのできる店を見つけてパン、ソーセージ、ミルク、ビール、ワイン、フルーツその他適当な飲食物を調達して持ち帰り、部屋で食事したりします。



*チップ
慣れない日本人にとっては、これは悩みの種でもあります。しかし、欧米の旅行ではつきものですから、早く慣れるようにしましょう。フランス本国およびその旧植民地諸国ではチップの習慣がなく、気楽です。(ただし、最近では徐々にチップが習慣化し始めているところもあるようです)アジア地域でもチップの習慣がない国が多いようです。

・ホテルの枕銭
日本円換算で100円をメドにして現地通貨で置けば十分です。しかし、物価が特に低い国では100円でも高額になるので、現地相場を考慮して適当な額を決めましょう。枕銭だからといって、文字どおり枕の下に置くのはスマートではありません。サイドボードやテーブルの上に飛ばないように工夫して置けばOKです。さらに、「ありがとう」と現地語で書いたメモを添えると申し分ありません。ひょっとしたら、返事があるかもしれません。

・レストランやタクシーその他
レストラン、カフェなどで払うチップは通常、代金の10〜15%といわれます。請求書にすでに加算されている場合もあるので、よく確認しましょう。カードで支払う場合は請求書の金額にチップ代を加算記入して渡します。タクシーの場合も同程度のチップを払います。


ホテルマンにバッグを運んでもらったり、特別の頼みごとをした場合もチップを渡します。普通は100円ですが、場合によっては気持ちを表す額を渡します。

・小銭を準備
チップに備えて小銭のコインを用意する必要があります。お釣りをもらうのは現実的ではありません。ですから、絶えず切らさないように心がけましょう。出かける前にホテルで小銭に交換してもらいましょう。

・トイレのチップ
トイレの番人がいて、チップを要求される場合がままあります。この場合はさらに小額で20円〜30円の額になります。これに充てる小額通貨を持っていないと超過して払う羽目になります。これにはいつも頭を悩まします。


*貴重品の管理とセイフティボックス
ホテルの部屋にはセイフティボックスが設置されている場合があります。マリンスポーツを楽しむ場合は貴重品を保管するのに便利です。しかし、これを100%信用するのは危険です。たまに開けられて盗まれるケースがあるからです。そのホテルの信用度や土地柄の信用度をよく確かめてから利用しましょう。面倒でもフロントのセイフティボックスに預けるのがより安全です。


普通の場合、貴重品類は絶えず身に付けていることが無難です。しかし、強盗に遭えばお手上げで、どうしようもありません。フロントのセイフティボックスや部屋のそれが100%信頼のおけるものであれば、それを利用するのがベストでしょう。それも保証されないとなれば、なかなか難しい問題で、これがベストという方法はないようです。ケースバイケースで適切な方法を選ぶしかなさそうです。

<私の例>
パスポート、その他の貴重品類は、常時すべて身につけて行動します。海水に入る時のみやむなくセイフティボックスを利用します。



*土産品の買い方
ショッピングが目的ならいざしらず、旅が目的の個人旅行であれば、それほど多くの土産品を買う必要はないでしょう。これは個々人の自由ですが、なるべくかさ張らない小物にかぎるようにしましょう。ここで注意を要するのは、値段の比較に気を取られ過ぎて、折角の目的の品を買う機会を失してしまうことです。後でもっと安いものがあるだろうと、やり過ごしていると、結局同じ物がなかったりします。そこで、土産品買いの鉄則は、気に入った物があれば、あまり値段にとらわれず、その場で買うことです。後悔しないためにも、この点を注意しましょう。


*出会い
ツアーと違って、個人で旅行をしていると、いろんな場面で現地人と出会う機会が多くなります。これこそ個人旅行の醍醐味です。チャンスをとらえて、大いに旅をエンジョイしましょう。ただし、なかには悪意の魂胆を持った接近者もいるので、十分気をつけることです。

<私の例>
・ローマ→ドイツ娘との出会い
・ルーマニア・ブカレスト→ある家族との出会い・青年との出会い
・アウシュヴィッツの駅→2人の女高生との出会い
・ルクセンブルク→空手指導者との出会い
・トルコ→バスの車掌との出会い
・グリーンランド→隣席のドクターとの出会い

その他、列車やバスなどで乗り合わせた楽しい出会いが多くあります。


<病気や怪我の対処>
旅行中の急病や怪我の場合、ホテルに依頼したり、または救急車を呼んで医師の手当てを受けることです。あるいは海外旅行傷害保険に掲載の連絡先に電話して現地の医師や病院を手配してもらいましょう。持病のある方は、出発前に掛かりつけ医師から処方箋を書いてもらうようにしましょう。

・旅行中の病気の予防及び注意事項→ こちらを参照
・海外で犬に噛まれ、狂犬病にかかる場合があります。狂犬病は100%死に至るといわれており、その予防ワクチンを接種することが望まれます。→ こちらを参照

<トラブル対策>
慣れない外国旅行には危険がいっぱいで、いろんなトラブルに巻き込まれる場合があります。それを防ぐには事前の注意が必要です。以下、注意点のいくつかをあげてみましょう。

・日本語で話しかけてくる相手には注意
たくみな日本語で話しかけてくる現地人は要注意です。よからぬ魂胆でいい寄る場合が多いので、無視して避けるのが安全です。親切で案内してくれるのかと思っていたら、後で法外な案内料を要求されたりするケースが多発しています。また、安易について行ったりすると、暴行を受けて金品を奪われたりするケースもあります。十分注意しましょう。

・スキンヘッドのネオ・ナチ青年には注意
ドイツやロシア、旧ソ連圏では、排他的なネオ・ナチグループの若者が外国人に対して暴行を加えるケースが発生しています。その姿を見たら逃げ去ることです。

・ニセ警察官
ロシア、ベルギーなどでは、ニセ警察官が横行しています。私服だったり、まがいの制服を身につけていたりして警官だと自称し、パスポートの提示や持ち物検査を求め、金品を巻き上げる例があります。この場合は、まず相手に身分証明書の提示を逆に要求し、日本大使館への連絡を求めます。そして、安易に持ち物を見せないことです。ニセであれば、ここまでで逃げ去るでしょう。


問題は本物の場合ですが、ロシアでは本物であっても迂闊に信用してはいけません。難くせをつけてワイロを要求したりします。慌てず、毅然とした態度で応対し、警察への同行を求めましょう。安易に金品を渡すべきではありません。

・首絞め強盗・ピストル強盗
スペイン、南米、アフリカなどでは背後から首を絞められ、金品を強奪されるケースが多発しています。この場合は素直に応じるしか手はありません。歩行中は絶えず前後左右を注意し、人気のない通りは避けることです。人通りの多いところでも発生した例があります。


南米やアフリカなどでは、ピストル強盗が横行しています。サンパウロでは白昼バスの中でも起こったりしています。これは命の危険があるので、無抵抗で応じるしか方法はありません。

・ジプシーに注意
浮浪者の子供たちがグループでまとわり付き、ポケットに手を突っ込んだりして金品を奪う例があります。うさん臭いグループを見かけたら、いち早くコースを変えるなどして避けましょう。もし、まとわり付かれたら、通行人に助けを求めたり、大声をあげながら強引に振りほどくことです。

・バッグのタスキ掛けは危険
安全のためバッグ類を肩に掛けずにタスキ掛けにしたりしますが、これはかえって危険とされています。バイクなどによる引ったくりの場合は、ベルトで首を絞められて引きずられることになり、大怪我や命を落とす危険があるからです。ですから、肩に掛け、胸に抱くようにして持つのが無難です。

・歩行上の注意
歩道を歩く場合、道路側より少し離れて中央を歩くことです。そして、バッグは道路とは反対側に持ちましょう。バイクによるひったくりを防ぐためです。また、あまり建物側により過ぎて歩くと突然、細い路地に引きずり込まれる危険もあります。絶えず前後左右を見回しながら歩きましょう。

・スリ、置き引きに注意
込んだ車内や人込みの中ではスリに注意することは当然のことですが、グループを組んでいろんなテクニックを駆使してスリを行うので注意が必要です。典型的なケチャップかけやお金のばら撒きなど、人の親切心を利用したり、注意をそらしたりしてスリを働こうとします。それがますます巧妙に仕掛けてくるので細心の注意が必要です。


また、チケット購入時や待合ロビーなどで横に置いたバッグを置き引きされる例は多いものです。チケット買いやチェックイン時などには、横や後に置くのではなく、両脚の間にしっかりとバッグを挟み込んでおきましょう。

・時と場所を考える
行動する時は、常に時や場所柄のことを念頭に置いて慎重に行動しましょう。夜や早朝には犯罪の発生率が高く、また人通りの少ない裏通りや地下鉄などでも危険率は高くなります。現地は日本ではないことをしっかりと念頭に置き、不用意、不注意な行動は厳に慎むべきです。変な冒険心は禁物です。一度、危険な目に遭遇すると、それがトラウマ(心のキズ)となって残り、以後、旅行が怖くなって行けなくなる恐れがあります。十分心すべきことです。

・世界各地の危険情報
 外務省危険情報を参照 → 危険情報


<パスポート・カード・T/C、航空券などの紛失・盗難>
これらの対処の仕方はここをご参照 →対処法


<日本への電話の掛け方>

国際電話認識番号(00)+81(日本の国番号)+相手先の番号(市外局番の0を取る)

・利用の仕方はテレフォンカード、クレジットカードなどの他、携帯電話などがありま
 す。ホテルの部屋から電話すると手数料がかかり割高になります。


<ロシア旅行の特殊性>
ロシア旅行に関しては、他国の自由な旅行スタイルと違って独特の規制・手順があります。これは日露相互協定に基づくもので、両国が相互に規制し合っているわけです。そこで、旅行手順は次のようになります。

1.ビザの取得手順
まず旅行日程を決め、宿泊ホテル、飛行機、列車などを指定して料金をすべて前払いする。その後、それらが取れたかどうかの了承通知をインツ−リスト(旧ソ連国営旅行社)からバ−チャ−(書類)で受け取る。そのバ−チャ−を添えて、初めてビザの申請をします。


2.現地での手順
主要なホテルのロビ−には、このインツ−リストがオフィスデスクを置いているので、その窓口へバ−チャ−を提出します。そしてこれと引き換えに、次の宿泊地のホテル代や先で利用する鉄道・航空券などを証明したバ−チャ−と当地からの鉄道チケットや航空券などを発行してもらいます。


これらは、すぐその場で発行してくれないので、出発の日までに忘れないように受け取らないと次の旅行ができなくなります。こうして、次の目的地へ移動する度に、この手続きを繰り返すことになります。だから、インツ−リストのデスクが置かれていないホテルに泊まると、インツ−リストまで出かける必要があり、とても不便なことになります。


3.旅程の変更
旅程の変更は、とてもやっかいなとになります。延長する場合は、追加料金を払うだけですが、現地に行ってみるとホテル予約の連絡が未着だったりするなど、変更の手続き連絡などが不確実なケ−スがあったりするそうです。反対に旅程を短縮する場合、精算して余った金額は、まず返金されることはないそうです。だから、観光か何か他のサ−ビスに振り替えてもらうしか手はないそうです。何かと不自由なロシア旅行ではあります。


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以上で、一人旅に関する一通りのノウハウや注意事項を述べてきました。これを参考に、それぞれ想い出に残る素敵な旅をされますよう心より祈っております。怪我や病気がいちばん困りものです。健康管理と事故にはくれぐれも注意して、自分なりの旅を存分にエンジョイされてください。

・Have a nice trip! Have a safe journey!
・Bon voyage!



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