シェンゲン協定による協力はベルギー、 オランダ、 ルクセンブルグ、フランス、 ドイツによって1985年に始まりました。その目的は人の移動が自由な地域を設けるというもので、域内では加盟国間の検問を廃止し、その一方で国境を越える犯罪対策で密接な協力をしていくというものです。その後シェンゲン協定はEU内の協力関係に組み込まれ、今ではアイルランドとイギリスを除くすべてのEUのメンバー国(2004年現在ベルギー、オランダ、ルクセンブルク、ドイツ、フランス、ポルトガル、スペイン、イタリア、ギリシャ、オーストリア、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、ノルウェー、アイスランドなど。さらに07年12月にはポーランドやチェコ、ハンガリー、スロバキア、スロベニア、エストニア、ラトビア、リトアニア、マルタの計9か国が加わって24ヶ国に拡大しました。)が加盟しています。
北欧諸国は1954年以来Nordic Passport Union(ノルディック・パスポート・ユニオン)に入っています。アイスランド、デンマーク、スウェーデン、フィンランド、そしてノルウェーは、この組織の下、互いに入国の際に規制を設けていません。北欧のEU加盟国デンマーク、スウェーデン、フィンランドがシェンゲン協定に参加したため、ノルウェーとアイスランドはシェンゲン協定加盟国と協力関係を結びノルディック・パスポート・ユニオンを維持することになりました。
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