No.6




歌・ブンガワン・ソロのこと
この「ブンガワン・ソロ」の歌はソロ生まれのグサン・マルトハルトノという竹笛奏者の作品だそうで、1940年に作られて以後、広くジャワ人の心をとらえて愛唱され、地元のガイドさんは民謡だと紹介するほどである。ソロ川のほとりにグサン公園があるそうで、ここにグサンの胸像が置かれているという。ここで、この歌の歌詞とメロディを紹介しよう。 


《ブンガワンソロ》 訳詞 緒園 涼子 グサン作

ブンガワンソロ涯しなく
清き夢のせ流れゆく
父母も若き日頃
ともに聞きし愛の調べ  
星は移りゆき
世の人は変われど
愛はとこしえに
ただひとすじ
ブンガワンソロ涯しなく
清き夢のせ流れゆく


この歌を日本国内で有名にしたのは、1951年の作品になる市川崑監督・池部良主演の映画「ブンガワンソロ」であろう。この映画のスト−リ−は、1945年の終戦直前、ジャワのある村落に迷い込んでマラリアに苦しむ脱走兵と村娘の悲恋を描いたもので、私も観た記憶がある。この映画は、今はDVDで観ることができる。この歌の他にも「ジャワのマンゴ売り」、「南の花嫁さん」、「ラバウル小唄」など、ジャワに因んだ歌謡曲が第二次大戦後に愛唱されたが、中高年の方々にはそれなりの思い出がおありだろう。
 

(次ページへつづく・・・)














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