昨夜は部屋にフル−ツのサ−ビスがあり、夕食から帰ってみると形の良いリンゴが1個テ−ブルの上に置かれていた。だが、食後の満腹では入る余地がない。今日、帰ってからいただくことにしよう。
今日はホテルを7時15分に出発し、待望のハロン湾観光へ繰り出す。途中、「陶芸の里」バッチャン村に立ち寄りながら、ハロン湾まで3時間の行程となっている。また夜には「水上人形劇」の観賞の予定があり、なかなか多彩な観光の1日になりそうだ。食堂は6時に開くとのことなので、早々に朝食に向かう。ハム、ソ−セ−ジをはじめ、ベトナム料理らしき肉、魚、サラダ、それに春巻きなども揃い、お粥も用意されている。これに各種のパン、フル−ツが付いている。少しずつ取り分けてミルクとコ−ヒ−で朝食を楽しむ。
通勤風景
食後に玄関前に出てみると、通りはバイクの列である。すでにラッシュのピ−クを過ぎたのか、割りと少ない感じである。この地では、バイクが全体の75%を占め、他は自転車が25%で、車はほんの少しという割合だそうだ。これまではホンダ、スズキのバイクが多かったらしいが、今では中国製のバイクが多くなったとのこと。これだと5万円程度買えるが、ホンダなどは15万円程度もするという。これはインドネシアでも同様だ。
朝の通勤風景。左の並木の白ペンキに注目。
バイク乗車は2人までの規制になっているが、3人乗りはよく見かけられ、時々4人も乗っている光景に出くわす。運転者の夫の前に子供1人、その後部にもう1人、そして最後部に母親といった具合である。ヘルメット着用は義務づけられていないそうで、女性の中にはホコリと排気ガス防護のためか、スカ−フで覆面スタイルにした姿が多く見られる。
幹の白ペンキは?
上の写真の左側の並木の幹の下部には白いペンキ様のものが塗ってあるが、その理由を尋ねてみると、虫除けのためだという。この光景は町中の到る所で見られるのだが、樹木とは無関係のコンクリ−ト製の電柱にまで白く塗ってあるので、その理由が分からない。この白塗り光景は、ウズベキスタンでも見られ、そこでも同じ虫除けのためだと言っていたのだが……。
陶器の里バッチャン村へ
部屋に戻り、カメラ、フィルム、水をバッグに入れると、いざ出発である。早朝の7時15分にホテルを出発したバスは、一路ハロン湾を目指して走り出す。郊外にさしかかると道を右にそれて川岸に出、その堤防の上の凸凹道を走って行く。ガイド君曰く、「みなさん。しばらく朝の運動をしてください。」だと。バスの揺れをうまくジョ−クでかわすガイド君のウィットに免じて我慢しよう。
こうして河岸沿いののどかな風景を見ながら悪路を走ること40分、ようやく第一の目的地バッチャン村に到着である。ひなびた田舎の一角にのどかな通りがあり、その両側に陶器専門店が軒を連ねて並んでいる。まだ時間が早いせいか、あまり人の姿は見られない。ここはハロン湾観光に向かう団体観光客が立ち寄るコ−スになっているようだ。
陶器店がずらりと並ぶのどかなバッチャン村の通り
バスはその1軒の陶器店前に停車し、ここで見学兼ショッピングの時間となる。4、5階建てのこの店舗は、各階陶器がびっしり陳列されている。この最上階は工房になっており、まずはここへ案内される。作業場では数人の職人が絵付けの真っ最中だ。細筆で皿に一枚一枚手書きで器用に絵柄を描いていく。縁取りも見事だ。別の場所ではロクロを回して粘土の型どり作業をしている。この風景はどこの国も同じなのだ。
店内には陶器がびっしり
絵付け作業の最中
ロクロを回すのはいずこも同じ
工房の見学が終わると、あとは階下に下りながらショッピングである。この地の陶器は有名らしく、海外へもかなりの輸出をしているとのこと。とはいうものの、こちらとしてはこの重い陶器をみやげにするのには二の足を踏む。結構、安いものもあるようだが……。
接待のお茶をいただくと、時間を持て余して外に出る。建物の裏手に回ってみると、そこには静かな川が流れるのどかな田舎の風景が広がっている。遠く彼方に、建物が散在しているのが見える。なんとも心休まる風景である。だが、さすがに直射日光に当たるとじりじりと暑い。 |
|