気をよくして備え付けのホテル案内を見ると、かなり広い敷地を持つこのホテルはビーチのすぐ側に位置していることが判明。よし、朝食の後に散策してみよう。そう心に決めると食堂に出向き、そそくさとバイキング料理で朝食を終える。
素敵なビーチ
その後、すぐに玄関へ出て海岸の方向を目指して敷地内を歩いて行く。ところが、どの道をたどればいいのか分からず、門衛に尋ねて方向を定める。だが倉庫みたいな建物の横に出てしまい、果たして正しい道なのか不安になりながら、とにかく進んで行くと、行く手にビーチハウスらしき建物が目に留まる。この方向で間違いなかったのだ。
ずんずん進んで行くと、しゃれたプールが見えてくる。プールでも泳げるようになっているのだ。感心しながらハウスの前に来ると、その横手からビーチに抜けられるようになっている。そこを通り抜けると、目の前にぱっと素敵なビーチが開けてくる。早朝だけに誰一人として人影は見えない。ただヤシの葉っぱで作られた趣のある日よけパラソルが並んで、ビーチの雰囲気を醸し出している。ここはホテルのプライベートビーチなのだ。
しゃれたプールがひっそりと・・・
素敵なホテルのプライベートビーチ
めり込む砂を踏み分けながら渚に近づくと、朝ぼらけの静かな海の風景が広がっている。何という素晴らしいシーンだろう。この地中海の美しい夜明けの景色を独り占めしていいのだろうか? とてももったない気持ちがしてならない。だが、誰もいないとなればこの大自然の素敵な贈り物を分かち合うことはできない。遠慮なしに、ここは独占しよう。
しばらくたたずんでいると、水平線の一角から朝日が昇り始める。初めて見る地中海のサンライズなのだ。波静かな海面と空を赤く染めながら陽は静かに昇り始める。なんと美しいシーンだ。2日前にはトズールでサハラ砂漠のサンライズを見たばかりだが、今朝は水平線から昇る朝日を見ている。どちらのサンライズも素敵だが、海面が赤く映える水平線上のサンライズはまた一段と美しいものである。独り感動しながら、昇り行く朝日にじっと見入る。
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