写真を中心にした簡略版はこちら→ 「地球の旅(ブログ版)」






     N0.5





旅のコース





4.最南端のガランピ岬、知本温泉

3日目。今日も晴れて素敵な旅日和である。今朝は6時に起床し、朝食の前にホテルの屋上に上り、高雄市街の朝の風景を写真におさめる。昨日、寿山公園から眺めた風景とは異なり、街中のホテルから眺める景観は大都市高雄の迫力が目の前に迫ってくる。高雄港に停泊する船舶や運河沿いにそびえる高層ビル、雲の中に隠れる「高雄85大樓」の超高層ビルなどが眼前に広がって見える。






     ホテル屋上より眺めた高雄市街の朝の風景



      ホテル屋上より眺めた高雄市街の朝の風景。高層ビルが多い。右手に高雄港が見える。




台湾バナナ
朝食のバイキング料理を取りに食堂へ出向くと、なんと本場のバナナがテーブルに並んでいるではないか! どこかで目に入ればゲットしようと待ち構えていただけに、これはありがたい。台湾入国3日目にして、やっと本場のバナナを口にすることができる。


早速、1本をもぎ取って皮をむき、パクリとかぶりつく。う〜ん、やはり現地で食べる自然熟のバナナの味は一味も二味も違う。コクと甘味と風味があって何とも言えない味をしている。これぞ台湾バナナの醍醐味である。輸入された未成熟の青バナナを加工室で熟成したバナナでは味わえないおいしさがある。


私がこうも台湾バナナに固執するのは幼少時代に覚えた台湾バナナの味が忘れられないからだろうか・・・。バナナの叩き売りを見ながら育った世代だけに、台湾バナナへの郷愁をひとしお深く感じるのであろう。その台湾バナナの輸入の歴史をたどれば面白いことが分かる。詳しくはこちらをどうぞ。→ 「台湾バナナ」


鵞鑾鼻岬へ
今朝は8時半出発でホテルを後にする。今日のコースは、まず台湾最南端の鵞鑾鼻岬(ガランピみさき)へ向かい、その後Uターンして北上しながら中央山脈を越え、台湾東部海岸に出る。そこから沿岸沿いに北上しながら、本日の宿泊地・知本温泉に至る。


高雄市街の朝のストリート


道路端で中古車のセールが・・・。こんなことが許される街でもある。

バスは途中の土産品店へ向かう。ここはドライフルーツ土産品センターでしばしのショッピングタイムとなる。ここでは釈迦頭、梅干し、スターフルーツ、竜眼、パパイヤ、干しバナナ、蓮の実などのドライフルーツが並び、その他に名物カラスミや木彫り、飾り棚などの品々も売られている。カラスミの値段は、大型のもので1本7000円程度で、日本国内だと1万円はする代物だろう。


木彫り製品や飾り棚が展示されている


陳列ケースにはカラスミが並ぶ

カラスミの食べ方は、台湾では焼いてからスライスして食べるのが一般的とか。日本では薄皮をむいて1〜2mmの厚さにスライスしてそのまま食べるのが一般的。もちろん焼いて食べることもあるらしい。私はカラスミの本場・長崎に居ながら、それを口にしたのはわずか一度のみである。貧乏性の私には、言われるほどそんなに美味しい代物とは思えないが、酒の肴にはもってこいの品なのかもしれない。


ガイド氏の話によれば、台湾のカラスミが日本物より美味しく、しかも安いという。なぜなら、その母体となるボラ魚は日本から回遊して南下し、高雄沖合いの海域で産卵する。だから、十分に育って美味しい時期に水揚げされるからだという。日本の海域ではまだ時期が早く、台湾海域ほどの成育は見られないという。日本国内でも台湾からの輸入品カラスミを取り扱っている店も多いようだ。


土産品センターを後にすると、しばらくハイウェーを走り、その後は普通道路に下りて海岸線を走行する。


その途中、静かなビーチ際の休憩所でトイレ休憩となる。そこは長いビーチが続く海岸線で、前面には台湾海峡の青い海が広がり、彼方の水平線は空の青に染まっている。こうして眺めると穏やかな海域だが、その向こうには中国大陸が広がっており、この海峡も政治的にはさざ波が絶え間ないのだろう。



     台湾海峡の穏やかな海。対岸は中国だ。




鵞鑾鼻岬灯台
ここから1時間ほど走ると、最南端のガランピ岬へ到着である。


ガランピ岬が近づいてきた

この岬の突端には灯台があり、その一帯はのどかな公園地帯になっている。パーキングからこの公園内の遊歩道をしばし歩きながら灯台へ向かう。すると間もなく、前方に白亜の灯台の頭が見えてくる。さらに進んで左に回り込むと、灯台入口正門前に出る。


ガランピ岬公園の遊歩道


灯台が見えてきた


ガランピ岬の標柱

この辺り一帯は広場になっていてベンチが置かれ、物売りのおばさんたちが店を広げている。この場所が岬の最南端で、その前方には陽光にきらめく大洋が広がっている。向かって左側の海が太平洋、中央正面がフィリッピンとの間に横たわるバシー海峡、右手側の海域が中国との間の台湾海峡となっている。この灯台がこれらの海域を航行する船舶の重要な道しるべとなっていることは間違いない。



     台湾最南端のガランピ岬。灯台の前には広場が・・・。左側の海域は太平洋、中央はバシー海峡、右手の海は台湾海峡。




灯台の中に入って見学する。灯台の装置は見られないが、灯台に関する資料室があり、そこに入って見学する。古い写真や灯台の模型などが展示されているだけで、目新しい物はない。

ガランピ岬灯台


資料室に展示されている灯台の模型

灯台の広場の片隅に1軒の土産品店がある。そこを覗いてみると、サンゴ、真珠、その他この地らしい海産物関係の小物商品が並んでいる。なかでも目を引くのが写真の白いネックレスである。これは夜光貝の貝殻を加工して作られたもので、まぶしいほどの白さで美しい輝きを見せている。この地の特産品として珍しい一品ではある。


夜光貝で作られたネックレス。側に置いてあるのが夜光貝の貝殻。



(次ページへつづく・・・)











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