「稲佐山山頂展望台」登頂記
(2013年1月)



1月の中旬と下旬の2回にわたり、稲佐山展望台へ徒歩による登頂を試みた。稲佐山の中腹に位置する「ホテル 清風」前より展望台まで、徒歩できっかり1時間の行程である。以下は、その様子の記録である。


2回目の1月30日は気温が高く、ジャージ姿に普段のウォーキングシューズで出かけたが、出発間もなく上着を脱ぐほどの暖かさである。頂上の展望台までは曲がりくねった急坂続きの道路で自動車道路になっている。


2車線の道路は歩道がなく、路側に白線で幅の狭い路側帯が設けてあるのみ。登山道だけに車の往来は少なく、たまに行き交う車に気をつけながらてくてく歩いて行く。ホテル清風から歩き始めて約10分かかって「稲佐山観光ホテル」前に到達。出発点から向こうに見えてはいるが、結構時間がかかるものだ。


ここからが一段と急坂&蛇行する道路が始まる。坂道に慣れていないと息切れするところだ。ホテル前から約20分で片側に歩道が造られた道路に出る。この歩道はレンガを敷き詰めた歩道で桜の並木になっている。桜の時季には格好の登山道となるのだろう。


右側に歩道が見えて来た


感じのよい桜並木の歩道

歩道に入ると、「稲佐山公園まであと○○m」と書かれた表示板プレートが埋め込まれている。これが200mごとに埋めてあり、それを見ながら登ることになる。最初のプレートは「あと1200m」から始まる。100mを2分で歩くとすれば、およそ30分の所要である。そんなことを考えながら歩道を歩き進む。


歩道に埋め込まれたプレート


同 上


曲がりくねった道路。この辺りは斜面はゆるやか。

歩くに従い残りの距離は短くなっていくが、表示板の数字を見るたびに、「まだそんなにあるのか・・・」と、なかなか距離数が減らないことに、かえって気が重くなる。距離の表示も良し悪しである。そんなことを思いながら、黙々と歩いて行くと、「あと400m」の表示板が見えてくる。そしてその先にカーブが見えてくる。


あと400mのプレート


この最後のカーブを曲がりきるとパーキングに出る

多分、これが最後のカーブなのだろうと思って進んで行くと、確かにそうで、「あと200m」の表示が見える。さらに進むと、駐車場の案内表示板が見えてくる。「やれやれ頂上の展望台まで間もなくだ!」と俄然元気が出てくる。駐車場は展望台前の有料駐車場(30分100円)と手前右手にある無料の駐車場に分かれている。


あと200m!


パーキングの案内板


中腹にある無料パーキングの案内板


有料の展望台駐車場の案内板

この案内板を見ながら進んで行くと、展望台駐車場への料金ゲートが見えてくる。ここは無人のゲートで、車はここでチケットを取って通過する。歩行者は左側の歩道をさらに進んで行く。


展望台駐車場への料金ゲート


展望台有料駐車場の案内板

すると、左手に歩行者用の階段が見えてくる。ここを上りあがるとすぐに頂上かと思いきや、階段上り口に「展望台600m」の表示板が見える。ええっ! まだそんなにあるの?!と少なからずショックを受ける。「あと200m」の表示は駐車場までの距離だったのだ。車道沿いにも行けるが遠回りになるので、気を取り直して階段を上り始める。


階段が見えてきた


えっ! あと600m!!

かなり疲れているのに、最後の詰めの段階で階段上りとはつらい。なんと、この階段が300段もあるのだ。坂や階段上りには慣れているとは言え、これは身にこたえる。かなり疲労しているので、慣れた健脚でないと一気には上れないだろう。


ひとしきり上りあがると、ちょっとした公園にでる。


公園が見えてくる


公園広場

ここを横切ってさらに進んで行く。その先に「展望台400m」の表示が見えてくる。ここから急階段が続いている。慣れた私でもふ〜ふ〜と息をはずませながら上って行く。その途中、右手に陽光に映える美しい海が見えてくる。ここで一息つきながら写真を撮る。


あと400m!


この急階段!


陽光に映える沖合の海

この階段を上りきると、「展望台」の表示が見える。そして階段の先に白い建物が見えてくる。やっと展望台到着かと思って進むと、これは別の建物でさらに階段が続いている。ほんとにどこまで続くぞこの階段!! ここを上りあがると建物の下を通り抜けて、さらに進む。


野外スーテージのある広場もある。コンサートなどが催される。


白い建物が見えてきた


まだまだ階段がつづく・・・

すると「長崎ロープウェイ」の乗降口に通じる通路に出る。ここを通り過ぎて外に出ると、見えた〜!! 正面向こうに円形の展望台が見える。やれやれである。出発してからこの入口までジャスト1時間の行程である。


ロープウェイ駅の通路に出る


通路出口に展望台の表示が・・・


展望台が見えてきた〜!

この展望台の1階はロビーになっていて、テーブルがセットされて休めるようになっている。この2階は飲食できるレストランになっている。横手には展望台まで昇るエレベーターがある。そして建物内の周囲には展望台まで螺旋状に上る通路が設けてある。ここをぐるりとめぐりながら頂上の展望台に出る。


円形の展望台。2階はレストラン。


展望台屋舎の1階ロビー。向こうには螺旋状の通路が見える。


屋舎の天井は吹き抜けになっている

屋上の展望台も円形になっており、長崎港はもちろん、360度のパノラマ大景観が眺望できる。夜になると世界三大夜景の素晴らしい長崎港の夜景が見られる。それをめがけて、夕方から夜にかけての観光客が多くなると言う。


ここが展望台。夜には床に埋め込まれたLEDのライトが輝く。


(動画)展望台よりの360度の眺望。長崎港とその港外周囲が眺望できる。


展望台からの眺望を十分観賞した後、ゆっくりと帰途につく。その際に「長崎ロープウェイ」の乗降口に立ち寄り、その様子を取材する。


(ロープウェイ運賃:13年1月現在)
・淵神社駅〜稲佐岳駅(往復)・・・大人1200円、中高生900円、子供600円
     同上      (片道)・・・    700円、     500円、   400円

(営業時間)・・・午前9時〜午後10時
          18時までは20分間隔、それ以後は15分間隔で運転

(定   員)・・・31名 所要時間5分

(駐 車 場)・・・発駅の淵神社駅内に無料駐車場完備


運賃掲示板


ロープウェイの運行状況を見学した後、帰路につく。


(動画)長崎ロープウェイの出発風景


(動画)長崎ロープウェイの到着風景


(動画)山頂へ向かう長崎ロープウェイ


下りは自然と歩くスピードが速くなる。坂道になると急坂だけに、背中を押されるよう自然と歩調が速くなる。その結果、最初の出発地点までの所要時間は10分も早い50分で到着。往復2時間足らずの稲佐山山頂行きであった。

                                    (2013年2月11日記)


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