鎖国時代、日本でただ一つ海外に開かれていた港長崎。海外のすべての情報はこの港から発信されました。この歴史ある長崎港で、今年も恒例の「長崎帆船まつり」が26日から開幕しました。(主催:長崎帆船まつり実行委員会)
好天に恵まれた初日は午後1時から入港パレードがあり、大勢の見物客を前に大小7隻の帆船が一列に並んで長崎市所有の飛帆(フェイファン)を先頭に、日本丸、海王丸などの順で女神大橋をくぐり入港しました。韓国、ロシア、そして日本の帆船など国際色ゆたかなパレードです。
これほど多数の内外の帆船が一堂に参集するのは、この長崎港をおいて他では見られない珍しい帆船まつりでしょう。これに関連して30日までの間、長崎水辺の森公園など長崎港一帯で、体験クルーズや打ち上げ花火、帆船ライトアップイルミネーションなど、多彩なイベントが繰り広げられました。
この行事は1997年より始まり、その後一時中断しましたが、2000年以後毎年催されており、今年で9回目になります。この行事も港町長崎の春の行事として定着した感じです。これまで参加した帆船数は毎年6〜8隻で、昨06年が8隻と最多となりました。海外からの参加帆船は例年ロシア、韓国で、日本海を隔てた隣接の国々です。ヨーロッパが近ければ、もっと多くの帆船が参集できるのでしょうが、極東地域では距離的に無理な話でしょう。初回から欠かさず参加している帆船は日本の「日本丸」と「海王丸」、「飛帆」、そして韓国の「コレアナ」号です。ロシアの帆船は1年だけ不参加で、あとはすべて参加しています。
私も過去に一度見物に出かけたことがあるのですが、今回二度目の参観でHP掲載のための取材も兼ねて期間中連日出かけました。入港パレード、全部の帆をあげるセイルドリル(展帆)や船内公開など、日によって異なるからで、一日で見終わることはできないのです。こうして、この町ならではのイベントをたっぷり堪能することができました。
以下に、私が取材した内容をレポートします。
今回の参加帆船(7隻)
以下の7隻です。(トン数の大きい順に掲載)
・日本丸(2570t、船籍日本)
・海王丸(2556t、船籍日本)
・パラダ(2284t、船籍ロシア)
・あこがれ(362t、船籍日本)
・観光丸(353t、船籍日本)
・飛 帆(106t、船籍日本)
・コレアナ(82t、船籍韓国)
会場案内図(各帆船の係留場所)
イベントスケジュール
〔帆船・海上イベント〕
●入港パレード(4月26日 13:00〜14:05) 場所:長崎港
女神大橋の沖合いから7隻の帆船が一列に並んで入港します。
●セイルドリル(一斉展帆) 場所:各帆船係留地
白い帆を一斉に広げて帆船の雄姿を見せます。
・4月27日 13:00〜14:00(パラダ号)
・4月28日 13:00〜16:00(日本丸、海王丸、あこがれ)
・4月29日 13:00〜16:00(コレアナ号)
●船内一般公開(4月27日〜30日) 場所:帆船係留地
普段は見ることのない各帆船の内部を公開します。
●帆船ライトアップ・イルミネーション(4月26日〜29日:19:00〜22:00)
夜の長崎港に帆船の素敵なシルエットが浮かびます。
●体験クルーズ(観光丸、飛帆)(4月27日〜29日) 場所:長崎港内
長崎港を観光丸、飛帆でクルーズします。
●伊王島マリンフェスタ(4月28日:11:00〜12:00) 場所:伊王島海水浴場
カヌーやペーロンの体験ができます。
●ソーラーボートの試乗・展示(4月28日・29日 11:00より3回) 場所:水辺の
森公園内水路
太陽の力で動くソーラーボートの試乗とパネル展示を行います。
●ヨット体験クルージング(4月28日 10:00〜15:00(4回実施) 場所:出島
ハーバー
●ジュニアヨットレース(4月28日10:30〜14:30) 場所:松ヶ枝国際観光埠頭
前水域
●(4月30日14:00 海王丸を先発に順次15分間隔で出港。日本丸だ
け1日遅れの5月1日14:00出港)
青いハンカチを振って見送りします。
〔陸上イベント〕
●入港セレモニー
●出港セレモニー
●手旗信号実演
●手旗・ロープチャレンジ教室
●帆船なんでも相談コーナー
●船のペーパークラフト教室・水槽試験用模型船展示
●先賢顕彰祭り(長崎で活躍した先賢をテーマにクロスワード、クイズ、凧揚げ
などのイベント)
●開港5都市PR(諸外国の文明・文化の窓口となった開港5都市のキャンペー
ンレディがPRします。)
●水辺の森公園「新鮮市」(長崎の地元産物の販売)
●出 店(帆船グッズをはじめ飲食スナック類の販売)
●打ち上げ花火(4月28日、29日20:50〜21:05)
●ステージイベント(コンサートなどイベント開催)
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