背景写真はハバナのアメ車(クラシックカー)





     N0.1



 


(8 日 間)


標高2200mの高地にそびえる世界遺産テオティワカン・・・メキシコ
紺碧のカリブ海に浮かぶ社会主義国・・・キューバ



(2015年11月28~12月5日)


旅のコース





 メキシコ&キューバ旅行日程
日付 日数 ル - ト 泊数 タイムテ-ブル・内容
2015年
11/28
(土)
 成田 → メキシコシティ
 
 
15:25発 → 12:55着                  歴史地区ソカロ広場見物         
  
     
29
(日)
 メキシコシティ  8:45 ホテルロビーピックアップ
テオティワカン見物(現地英語ツアー)
30
(月)
 メキシコシティ → ハバナ
 
15:00発(5時間遅れ) → 19:00着
12/1
(火)
 ハバナ   ヘミングウェイゆかりの地観光

(水)
 
   ハバナ 午前、市内観光
午後、乗り降り自由の二階建てバスで観光
 
3
(木) 
   ハバナ~メキシコシティ~成田
  
 15:20発~17:33着~22:10発

(金) 
 ~成田  

(土)
 
 ~成田~羽田~福岡  6:20着、12:10発~14:10着 


(メキシコ編)



1.出発まで 
最近、やたらとキューバのことがニュースに登場するようになってきた。国交断絶状態にあったアメリカとの国交回復の兆しが見えてきたとかで、それが大きなニュースになったのだ。


これを機に、キューバのことが気になり始め、一度出かけみたいとの衝動に駆られ始めた。そこで旅行社のサイトをチェックしてみると、幾つかの日程が載っているのを確認。そしてキューバのベストシーズンを調べてみると、乾季の11月~4月。このうちハリケーンの季節の9、10月を除くと11月以降となることがわかった。


11月になって、なんと過去最大級のハリケーンが襲来とのニュースを知り、大事をとって11月下旬を出発日に決定。どうせ中米に行くのなら、キューバだけでなく、ついでにメキシコにも立ち寄ってみようと考えた。


そこでメキシコ&キューバを組み込んだ日程が旅行社のサイトにあることを確認。早速問い合わせてみると、2人以上の催行となっており、今のところ申込者はいないという。とりあえず申し込むことにして様子をみることに。だが、問題はキューバのホテル確保が困難らしく、私1人分は確保できたものの、複数の人数は無理な様子。


最終的には1人催行となるが、追加料金が必要とのこと。この際だから、仕方なくそれで了承することにする。この旅行は日本語を話す現地ガイドが付くことになっている。とにかく現地まで行けば、到着後はガイドにお任せである。


こうして最終決定した日程は成田発便が午後となっている。遠く離れた長崎の地は不便で、どう考えても福岡前泊か成田前泊を余儀なくされる。そこで成田前泊を決め、出発することにした。


旅行に先立ち、キューバの入国に際してビザは不要だが、ツーリストビザが必要だという。そこでパスポートのコピーに自署して旅行社を通じて関係機関へ申請し、取得した。細長い用紙にスタンプが押印された簡素なものである。


今度の旅行先は2か国ともスペイン語なので、昔覚えたスペイン語が役立ちそうだ。


2.メキシコ・シティへ
快晴の11月28日、見慣れた成田空港第一ターミナルの出発ロビー。そこにある受け付けで航空券が一覧になったEチケットを受け取る。すでにチェックインできるというので、カウンターへ急ぐ。そこではすでに長い行列ができており、なかなか進まない。やっとチェックインを済ませ、あとは搭乗を待つばかり。今度の航空便はメキシコの「アエロメヒコ航空」で初体験である。


満席状態の機はほぼ定刻の15時過ぎ、エプロンを離れて滑走路へ向かう。そこでなんと離陸順番待ちとなり、20分以上も待たされる羽目に。やっと飛び立った機は北上しながらアリューシャン列島へ向かう。これから12時間の空の旅が始まる。アエロの機材はもう一つな感じで、乗務員も当然ながら迫力のあるメキシコ人ばかりで圧倒されそうだ。


メキシコ訪問はこれで二回目となる。最初は今から遡ること25年前、ロサンジェルスでホームステイした際に、ホストのお父さんがロングドライブでメキシコ国境沿いの町ティファナに連れて行ってくれた時である。カフェで大きなソンブレロを被って写真を撮ったりした記憶が鮮明に残っている。


今度の訪問は首都メキシコ・シティで、標高2200mの高地にあり、高山病を発症する高さである。高山病は何度か体験があるので、それほど心配はしていない。


3人掛けの座席には、隣にペルー人の母娘が座っている。娘さんが日本人の顔をしているので話しかけてみると、なんとペール人で父親が日本人のハーフだという。片言の日本語が話せる。ペルーの首都リマ近くに住むという彼らは、日本に行った帰りでメキシコ経由でペルーに戻るところという。


この機には、某旅行社の日本人ツアー客11名が同乗している。メキシコシティとカンクンをめぐる旅という。みんな幸せそうな顔をしている。良い旅を祈るばかりだ。


間もなくするとメキシコの出入国カードが配られて来る。忘れないうちに記入しておこう。その後は何もすることなく、座席のモニター画面をぼんやり見つめるのみである。エンターテインメントのプログラムもあるが、私は常にそれらは見ることをしない。目が疲れるからである。私のお決まりは、飛行マップの画面表示である。いまどこを飛行しているのか? そして飛行距離はどれほど進んだかなどをぼんやりと眺めるのである。そして時には居眠りしながら時を過ごす。


飛行ルートは成田から北上してアリューシャン列島沿いに飛行し、アラスカ沿岸~北米・・・と南下しながらメキシコへ至る。その間に夕食と朝食が配膳される。朝食が終われば、やがて下降開始となり、そして着陸態勢に入る。いよいよメキシコ・シティへの到着である。


成田から12時間ほどかかっているが、メキシコ・シティの空は快晴で気温17℃。真っ青な空が広がっている。標高2200mの高地なのでややひんやりした感じだが、それでも直射日光に当たると暑い感じだ。


メキシコのこと
国土面積は196万4375km2で日本の約5倍。人口は1億2千万人で首都はメキシコ・シティ。民族構成はメスティソ(先住民とスペイン系白人の混血)約60%、先住民約25%、スペイン系白人約9%。ほとんどの白人は上流階級に属し、逆に先住民は依然として貧しい生活を強いられている。


近年日本人旅行者に注目されているのが、カンクンやロスカボスなどのビーチリゾート。純白のビーチと青い海が広がるエリアに高級ホテルが立ち並び、アクティビティやグルメも思う存分に大満喫。太陽の国でのバカンスは陽気な楽しみに満ちている。


今年1月から、成田~メキシコ・シティ間にノンストップ直行便が就航し、約12時間で行けるので便利になった。


入国、そして出会い
降機すると入国審査のブースをめざして急ぐ。審査はなんなく通過し、荷物受け取り場所へ。私の場合は手荷物のみで預け荷物がないため、そこは通過して到着ロビーへ真っ先に直行。さて、このロビーで現地ガイドさんと落ち合うことになっているのだが、果たしてうまく出会えるのか?


少し不安になりながらロビーに出て行くと、出迎え人の中に女性ガイドさんの姿を発見。無事に出会えてほっと一安心。彼女は長野出身の中年女性で、現地人と結婚し、現地在住30年以上になるという。


メキシコ・シティ国際空港の到着ロビー

まずは現地ペソに両替をしておこう。30ドル分を空港の両替所で両替を済ませる。レートは1ペソ=約7円。


ソカロ広場観光
早速、出迎えの車に案内され、大通りを抜けながら、そのまま中心部の歴史地区にあるソカロ広場に向かう。途中、いろいろな光景が目に飛び込んでくる。


ソカロ広場へ向かうストリート


 同 上


なんとトップレス女性たちのデモ姿


ストリートの向こうに塔が見える


(動画)ソカロ広場



(動画)ソカロ広場へ向かうストリート


(動画)公園では有名ミュージシャンのライブが・・・


ここはアステカの都テノチティトランの時代から、メキシコシティの中心であり続けるソカロ(中央広場)。一辺が200mを優に超える、ほぼ正方形をした広々とした空間で、北にカテドラル、東に国立宮殿(大統領官邸)、南に連邦区庁舎、西にホテルのそれぞれ重厚な建物が取り囲んでいる。広場の片隅に立って眺め回すと、さすがに広い。


ホテルへ
本日の予定はソカロ広場観光だけであり、その後はホテルへ案内される。問題は明日の予定で、終日フリーになっている。だから自分で日程を決める必要がある。当地の観光ポイントは国立博物館とテオティワカン(ピラミッド)の2つである。ガイドさんにいずれを選ぶかを尋ねると、ピラミッドの方でしょうとのこと。


そこでピラミッド1日観光の手配を依頼する。ただし、英語ツアーで料金は40ドル。日本語ツアーを日本国内から予約すると160ドルもかかる。そして2人以上の催行条件なので開催が不確実だ。英語版だと毎日催行されているので、週末も問題ないとのこと。明日の午前8時45分にホテルロビーにピックアップサービスが来るという。これで明日の観光はOKだ。


夕 食
しばしホテルで休息すると、5時ごろになって夕食の調達に出かける。ガイドさんの話では、辻の角々にコンビニみたいな小店舗があるとのこと。今夕は取り敢えずサンドとミルクで済ませようと、明日の昼食用も合わせて買い込む。そのついでに、通りをぶらついてみると、土産品店が集まった小さなマーケットを発見。大物は荷物になるので小物の土産品をゲット。


さらにぶらつきながら先へ進んで行くと、軒先にちょうちんの列がぶら下がっている店を発見。何だろう?と好奇心に駆られて店内をのぞくと、なんと中華風の料理がバイキング方式で並んでいる。麺類その他、美味しそうな料理が並んでいる。それにフルーツまで揃っている。これだ!と思わず心の中で手をたたく。


そこで中へ入って料金を尋ねると、食べ放題で9ペソ(630円)という。早速、近くの席に陣取ると、皿を持って料理を取りに行く。まずは焼きそばとチャーハンだ。これだけで、お腹はほぼ満腹。あとはデザートにフルーツを盛る。ここならまた明日も来てみよう。


バイキング方式の中華料理が並ぶ


ホテルへの道に迷う
満腹感に浸りながら良い気分になって外に出ると、すでに暗くなっている。慣れない土地では暗くなると途端に地理が分からなくなってしまう。これはよく経験することだ。宿泊ホテルを出る時は、その外観と付近の様子をしっかりと脳裡に焼き付けて出てきた。


ホテルの方向はこちらだと確信しながら進んで行く。出かける時は、途中、幾つかの角を曲がり道路を横切ったりしながら飯店へたどり着いた。それを逆に辿りながら戻ればいいわけだ。かなり歩くにつれて、だんだんと自信がなくなってくる。確かこの辺りにホテルが見えるはずなのだが・・・。でもホテルの姿は見当たらない。


とうとうギブアップして、辻に立っている警官に声をかけて尋ねる。「このホテルはどこでしょうか?」。こんな時のためにメモしていたホテル名と所在地を見せながら尋ねる。外出する時はホテル名などを示すメモやホテルカードをもらって持参するのが鉄則だ。それを持参しておかないと、いざという時に立ち往生することになる。


警官に教えてもらった方向に進んで行く。だが、なかなか見当たらない。そこで別の辻に立つ警官に再度尋ねてみる。ここでもていねいに教えてくれる。これで助かった!と思いながら進んで行くと、どこにも見当たらない。どうも通りを間違えてしまったようだ。


う~ん!これは困ったことになったぞ・・・と焦り始める。するとまた別の角に銃装備の警官の姿が目にとまる。こうしてみると、ストリートのあちこちに警官の姿が目につく。この界隈は治安の悪い所なのかもしれない。どの通りにも人影はまったく見えない。


三度目の正直で、警官に同じことを尋ね、方向を教えてもらう。指示通りに進んで行くと、その前方に目指すホテルが見えて来る。やった!これで露頭に迷わずに済むと思い、安堵の胸を撫で下ろす。それにしても暗い夜道をずいぶんと歩き回ったものだ。事件に遭遇しなかったのが幸いである。


部屋でほっと一息つくと、シャワーを浴びてベッドに横になる。初日からとんだ道迷いにあったものだ。夜は方向感覚がつかめないので、危険きわまりない。ここは日本と違うのだ。そのことを再認識しながら、床に就く。こうしてメキシコの初夜は静かに更けて行く。夜9時のことである。


(次ページは「テオティワカン観光」編です)



   






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